著者は石巻赤十字病院と由井りょう子さん。

この本は東日本大震災時の
石巻赤十字病院での取り組みの記録である。
激しい揺れと津波が押し寄せた石巻にあって
自家発電装置によって唯一灯りがともり
病気,けが人だけでなく多くの避難者も集まった。
そこでどのような対応がなされたかが克明に記されている。

この病院は宮城県沖地震を想定して
マニュアルを作成し体制を整え訓練を積んでいた。
しかし,それでも想定外のことが起こる。

病院の職員も被災者であり
家族の安否も不明なまま
目の前の人々に対応しなければならないのは
筆舌しがたいものである。

東日本大震災から3年が過ぎ
当時の記憶も薄れがちとなる。
しかし,決して忘れてはならない。
時にこうした本を読み
当時を振り返ることは大事だろう。

石巻赤十字病院の100日間