著者は岡本茂樹さん。
立命館大学産業社会学部教授。臨床教育学博士。
日本ロールレタリング学会理事長。

この本は刑務所で累犯受刑者の更生支援に関わっている著者が,
これまでの経験を踏まえ,
更生させるためには被害者の立場を考えて反省するのではなく,
加害者の気持ちを考え,自分の内面と向き合うことが大切だと説く。
このことは受刑者に限らず,一般に人であっても同じで
安易に表面的な反省を求めても何も変わらず,
反省の名のもとに自分の気持ちを抑圧してしまうことになり,
新たな犯罪を生む可能性を高めるとしている。

タイトルは過激だが,著者の主張は説得力がある。
刑務所において著者の主張するような更生は難しいかもしれないが,
検討の余地は多いにある。
考え方としては,学校での生徒指導でもおおいに参考になる。