「文藝春秋」編集部・編。
サブタイトルは「あの人が書いた34通」。
「あの瞬間の思い」「激しい愛の軌跡」「意外な一面」
「大切な大切なあなたへ」「絶交・懇願・本音」「事件の渦中の男と女」の
6つの章からなる。
口では言えないことでも,文字に書くことはできる。
書けば,あとまで残る。
そして,こうして読むことができる。
単文も長文もあり,
様々な状況で書かれた手紙の数々。
手紙は奥が深い。
鉄道ネタはもちろん,TVや本,食べ物,野鳥の話題などをアップしています。最近は,太陽光発電や家庭菜園についての記事も投稿しています。ご愛読のほど,よろしくお願いします。
著者はノンフィクション作家の佐野眞一さん。
この本は「文藝春秋」に連載されたもの1冊にまとめたものである。
天皇崩御と改元の内幕,宮崎勤とオウム
ひばりと松下幸之助の死などを扱いながら
「昭和」と「平成」について語っている。
この本を読んで初めて知ったことがたくさんあり
特に天皇崩御前後の様子については
とても興味深いものがあった。
昭和は確かに戦争もあり激動の時代だったが
後半は高度経済成長やバブルなど
経済的にはパワフルな時代でもあった。
それを思うと平成はどうも力がない。
その違いが皇室の違いとは思えないが
いろいろな物事を関連づけて考えてみることで
新たに見えてくるものもあるように思う。
平成となって20年以上たったわけだが
自分は昭和の後半を生きてきたにも関わらず
かなり大きな出来事であっても
すっかり忘れていたことが多いことに
今さらながら気づかされた。
昭和を知る人,昭和を生きた人には
興味深く読める本だと思う。