聞き手は池上彰さん。
ジャーナリスト,東京工業大学特命教授。
著者は岩崎博史さん,田口英樹さん。
どちらも東京工業大学教授。
所属は科学技術創成研究院細胞制御工学研究ユニット。

生命,生物について分子レベルで語る本。
理系である東京工業大学の学生だが,
高校では生物を学んでこない人がほとんど。
そんな大学生に生命科学を学んでほしいという本。
専門的な内容ながら,池上さんが聞き手となることで,
より分かりやすく工夫されている。

細胞の3つの定義が「境界・自己増殖・代謝」であること。
生きるとか死ぬとはどういうことか,
ES細胞,iPS細胞などについても説明されている。
1つ1つの生き物ではなくて,
生物全体に関わる根本的なところを論じているところが興味深い。

セントラルドグマ,シャペロンなど,
初めて聞く言葉もあったが,
細胞や分子のレベルで考えることで,
がんやアルツハイマー病などについても少しわかった気がした。