著者は労働経済ジャーナリストの小林美希さん。
この本は20~30代の就職氷河期世代と言われる世代の
労働の実態をレポートしたものである。

正社員と非正規労働者の格差が指摘されているが
本書では名ばかり管理職とか名ばかり店長など
若い正社員の労働環境が厳しいものであることを指摘している。

また,フリーターやニートについても
若者個人の資質だけでなく
そうならざるを得ない社会のシステムについても指摘している。


現在の日本の労働や雇用について
様々な面から理解を深めることができる。
中国の日系企業のあり方などにより
諸外国との違いも明確に浮かび上がる。


これからの日本の経済,労働を考える上で
示唆に富む1冊だと思う。


富山県の「十四歳の挑戦」の取り組みは
学校現場の人間にとって,とても参考になる。