著者は蓮池薫さん。
新潟産業大学専任講師で翻訳家。
中央大学在学中に拉致され,24年間北朝鮮での生活を余儀なくされた。

この本は
自分の意思で8日間の韓国旅行をした時の内容である
第一部「僕がいた大地へ」と
翻訳家として自立する過程を扱った
第二部「あの国の言葉を武器に、生きていく」
の二部構成となっている。
どちらも,新潮社のHPに連載された著者のブログを
加筆・修正したものである。

とても読みやすい文章で
著者のこれまでの歩みや思いが語られている。
それは切ないものも多いが
著者の明るく,ユーモアのある部分もたくさんあり
どこかほっとする気がする。

第一部では日本と韓国の文化の違いに触れることもでき
異文化理解の本としても意義がある1冊である。