著者は埼玉大学名誉教授の暉峻淑子さん。
専門は経済学。

格差や貧困,今日の労働状況等を扱っている。
利益を追求するだけの体制を批判し
人間の営みとして労働をとらえている。
最後に「助けあうよろこびに勝るものなし」
と述べているが
これこそが著者の見方であり考え方であろう。

前半は著者の人生に触れるようなエッセイで読みやすい。
後半は経済学の考え方を踏まえて
現在の社会の問題,矛盾を指摘している。

よりよい社会のあり方を考える上で
とても参考になる1冊だと思う。